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先輩!彼氏にしてください!
第3章 スーパー新会員
ファンだなんて、そんなにいいものじゃない。
最悪だ……
いや、やりかねないと思ったけど…
「谷川くんの入会は私は許可しない!」
「はぁ? なんでだよ、折角入りたいって言ってくれてんのに」
「ダメなもんはダメ!」
頑なに拒否をすると、葵ちゃんがハハハと笑っている。
「そっかぁ、谷川くんかぁ。生徒会入りたいのも会長追い掛けてってことですねぇ。健気だなぁ、萌えるっ……」
一人でニマニマとしている葵ちゃんの隣で、平井くんが表情を変えずに「本当に拒否していいんですか」と私に尋ねる。
「うん。てか、あんな奴が入ってきたら生徒会めちゃくちゃになるよ!」
「でも、彼はかなり優秀ですよ。特に数学とか並外れているので、今空いてる会計のポストに適任だと思いますが」
そう言いながら、平井くんはチッと舌を打つ。
それを見て、葵ちゃんがまたフフフと笑った。
「そうそう。谷川くんが転校して来たせいで、平井くん、学年2位になっちゃったんだもんね! 」
「……うるさい」
不機嫌そうに平井くんが再びメガネを履く。
今の話からしてつまり、谷川くんは学年1位って事で…
あの子……頭までいいの……?
それって所謂チート級ってやつなんじゃ。
「なおさら入れるべきじゃん! そいつが入った方が、安藤も楽になんじゃねぇの?」
「別に…今だってやれてるんだから入れなくたって……っ」
「意地張るなよー。てか別に好いてくれてるやつがそばにいたって別にいいじゃねぇーかよー」
分かってないやつの発言は、本当に無責任だ。