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先輩!彼氏にしてください!
第7章 天才の苦悩




食堂にて。


最後の錠剤を飲み終えて、ふぅ……と息を吐く。


月曜日、体はすっかり軽くて、元通り。


お気に入りの野菜ジュースを口にしていると、向かいに座っている麻理が、困った表情で私の隣を見ていた。




「ちょっと〜後輩くん大丈夫〜?」



「……だぃ…じょうぶ…です」




私の隣で顔を横にして机につけている谷川くんはマスクをしながら顔を真っ赤にさせている。



「ほのかも薬なんか飲んじゃって、風邪?」


「……うん、そう金曜日の夕方くらいから体調崩しちゃって」




適当に返事をすると麻理はうーんと唸ってピンときたように人差し指を立てる。




「後輩くんは、ほのかの風邪がうつったの?」


「え、い、いや」


「───そうです。今、ほのか先輩の菌が僕の中でうごめいているんです…」



具合悪そうに、「素晴らしいでしょう……」と気味悪く言葉を付け足す。それがあまりに気持ち悪くて、私は顔を歪めた。


だけど、麻理はそんなことお構いなしで私のことをじっと見つめてきた。




「ほのか、後輩くんに看病してもらったの?」



ニヤニヤしてる麻理から目を逸らす。


それはつまり、yesと言ったも同然な訳で、麻理は楽しそうにクククと笑った。



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