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先輩!彼氏にしてください!
第7章 天才の苦悩


机の上でグダっている谷川くんを立ち上がって見下ろす。



「そんなに具合悪いなら帰りなよ。 周りにうつるでしょ」


「そう…で…すね…」



私のせい……なんだったら今度は私が看病すべきなんだろうか。


申し訳ないような気持ちもあるけど、この前の事を事細かに思い出して、私は思わず片手で顔を覆った。


熱があったとはいえ、自分とは思えないほど淫らに乱れて…───




「………っ…お大事に」



適当にそれだけ言って、麻理と教室に戻る。


食堂を出る間際、チラと谷川くんの方を見たら、わらわらと何人かの女の子が群がってきていた。



そうだ。


彼は変人で変態とはいえ、イケメンで頭が良くて…まぁモテるんだろう。


私が気にかけなくたって誰かが助ける。



前を向いた私の腕を麻理がぎゅっと掴んだ。




「で? 後輩くんとはどこまでいったの?」


「……どこまで、って」


「キスはした?」


「っ………」




キスどころじゃない。


ほんと、私は……何をやっているんだろう。



「えっ…!? もっと先?? もしかしてエッチしちゃった??」


「し、して、してない、!」




と思う。


あれは…してないんでいいんだろうか……。


動揺しすぎて声がブレブレなせいで絶対に怪しまれたし……



「ほら、親友にはちゃんと話しなってば」








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