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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
資料を片付け終え、オーナーに挨拶を済ませ、レストランを後にした。
店の階段を降りたところで、ふいに腕をつかまれた。
足元がよろけて、植え込みに倒れそうになったところを、ふわりと抱き留められた。
見上げると拓海がほほ笑んでいた。
「会いたかった」
拓海は植え込みの陰に萌絵を引き込み、優しく抱きしめた。
「やめ…」
とっさに萌絵は、拓海の胸の中で両腕を思い切り突っ張った。
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