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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
「ストレリチアを使うなんて、珍しいわね」
凛子のアトリエで、萌絵が、南国の鳥を思わせる鮮やかなオレンジ色の花を挿していると、凛子が言った。
「萌絵って、もっと繊細で控えめな花を使うイメージだったけど」
萌絵がうなずく。
「そうなのよね。最近、こういう花もきれいだなって。美しいと言われたいんじゃなくて、私は私で咲く、みたいな、エネルギッシュな花」
「なるほどね…」
完成したアレンジメントは、感情が爆発したような鮮烈なイメージを放っていた。
「ねえ、なんだかきれいよ」
「ありがとう。自信作に仕上がったわ」
「花もそうだけど、萌絵のことよ」
凛子のアトリエで、萌絵が、南国の鳥を思わせる鮮やかなオレンジ色の花を挿していると、凛子が言った。
「萌絵って、もっと繊細で控えめな花を使うイメージだったけど」
萌絵がうなずく。
「そうなのよね。最近、こういう花もきれいだなって。美しいと言われたいんじゃなくて、私は私で咲く、みたいな、エネルギッシュな花」
「なるほどね…」
完成したアレンジメントは、感情が爆発したような鮮烈なイメージを放っていた。
「ねえ、なんだかきれいよ」
「ありがとう。自信作に仕上がったわ」
「花もそうだけど、萌絵のことよ」