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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
ぐっすり眠っている凛子を見て安心した萌絵は、すぐさまカノンの保育園に連絡を入れ、迎えに走った。
凛子の夫は単身赴任で関西にいる。すぐに助けをもとめることはできなかった。
タクシーで保育園に到着すると、すでに周囲は暗くなっていた。
園庭の向こうに明かりのともる部屋があり、保育士の女性とカノンが折り紙を折る姿がぽつりと見えた。
萌絵に気づくとカノンはニッと笑顔になった。
「先生とね、ママにプレゼントするアジサイ折ってたの」
そう言って、両手いっぱいに持った小さな紙の花たちを、萌絵に差し出した。
凛子の夫は単身赴任で関西にいる。すぐに助けをもとめることはできなかった。
タクシーで保育園に到着すると、すでに周囲は暗くなっていた。
園庭の向こうに明かりのともる部屋があり、保育士の女性とカノンが折り紙を折る姿がぽつりと見えた。
萌絵に気づくとカノンはニッと笑顔になった。
「先生とね、ママにプレゼントするアジサイ折ってたの」
そう言って、両手いっぱいに持った小さな紙の花たちを、萌絵に差し出した。