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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
萌絵は何も言わずカノンを抱きしめた。

不安でいっぱいだったはずの小さな女の子が気丈にふるまう姿は、まぶしかった。そして愛おしかった。

「カノンちゃん、ママは今病院だけど、ぐっすり寝てる。寝れば元気になるって。だから心配いらないよ。今日は私んちにお泊りして、朝、ママに会いに行こうね」

萌絵は明るく言った。

「いいよ。萌絵ちゃんち行ってあげる」

屈託なくカノンが答えた。
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