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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
翌日、カノンを連れて凛子の病室を訪ねた。

凛子は顔色が優れないものの、カノンを見た途端、満面の笑みを浮かべた。

カノンは黙ってベッドに駆け寄り、凛子に抱き着いた。

凛子の着ている薄緑の病衣にしっかり顔を押し付け、涙が流れるのをおさえているのがわかる。

「こんなんじゃだめね。母親も仕事も失格。やっぱり、どっちかひとつにしないとダメなのかな」

凛子は笑顔で明るく言い放った。

凛子が笑顔になるときは、反対に悲しい時だということを萌絵は知っている。
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