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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
「どっちか一つになんて、することない。最高の母親だし、仕事も最高だよ。
いつだって、目の前の相手に精一杯の思いやりと真心で向き合ってるじゃない。
カノンのママで、フラワーデザイナーで、妻で、全部が合わさって、完璧な凛子なんだと私は思う」

萌絵は熱くなって一気にまくし立てた後、赤面した。

「めずらしく雄弁ね」

凛子が笑った。

「思いきって本音を言ったんだから、たまには素直に受け止めてよね」

萌絵が言うと、凛子は、そうだね、といって指先で目頭を押さえた。
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