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咲くのも、散るのも
第2章 花開くとき
愛する相手がいるということは、愛するがゆえの不安や心配も、まるまる引き受ける覚悟があるということなのだ。

萌絵は凛子たちを、尊敬の念を持って見つめた。

凛子は仕事をしながらカノンを常に心配しているし、健斗もそうだ。カノンでさえも、両親を思いやり、心配をかけるまいといじらしく頑張っている。

結婚したとき、私は達志のことをまるまる引き受ける覚悟など、できていなかった。だから、達志から真実を打ち明けられたとき、即座に別れることしか思い付かなかった。思い返してみれば、結婚によって、幸せにしてもらえる、そんな風にしか、考えていなかったのだ。

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