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ラストソング
第10章 旅立ち
「あー。恥ずかしかった」と言いながら、リョウが戻ってきた。
「おしっこかけるだけだから、ちょっとチェックしてみましょう」とサクラが言うと、
「私、怖い」と、美和さんが涙ぐんで言う。
レンくんは、
「大丈夫だよ。僕がついてるから。
一緒に調べよう」と、美和さんの身体をそっと起こした。
2人は手を繋いで、美和さんの家に行って調べてくると言って、
事務所を出て行った。
暫くして、2人は戻ってくると、
「サクラちゃん、ありがとう。
赤ちゃん、出来てた」と、レンくんは嬉しそうに言った。
美和さんは、ボロボロ泣いていて、喋ることも出来ない。
レンくんは、皆の前で跪くと、
美和さんの手の甲にキスをして、
「美和さん、僕と結婚してください。
ここにいるバンドメンバー全員に、証人になって貰います」
「無理だよ。
ご両親が絶対に許してくれないよ。
私、独りで子供、育てられるから、大丈夫」と、
泣きながら美和さんは途切れ途切れに言う。
「反対されても構わない。
これから、判子を持って役所に行こう」
「婚姻届、証人のサインと判子も要るから、
このまま、皆で行こうよ?」と、サクラが言うと、
「良いアイディアだね」と言って、
事務所に置いてあるメンバー全員分の書類用の判子入れをサクラが持ってきた。
「誰が証人の欄に書くかは、現地でジャンケンね?」とサクラが笑った。
「いや、俺だけは別格な。絶対に書く!」と、俺は言った。
「あの…でもっ!!
私、42歳なのよ?
レンくんが私の歳になった時、
私は60歳のお婆ちゃんなのよ?」
「歳の差なんて気になったことないよ?
美和さん、誰よりも可愛いし。
それに、子供が出来ないとか、出来難いって言われてたのに授かるなんて、本当に奇跡的で、とても素晴らしいことだと思う。
神様にハグしてキスしたいくらいだ。感謝の気持ちしかないよ。
美和さんは、僕が頼りなさ過ぎて、
僕とは結婚したくないの?」
「そんなことない」
「赤ちゃんだって、産むつもりでしょ?」
「勿論」
「何度でも言うよ?
僕と結婚してください。
指輪とか無いから、代わりに歌うよ」
そう言って、
『結婚して?』というテーマの曲を、
即興で歌った。
勿論、音源はレコーダーで録音した。
とても素敵な新曲になりそうなメロディラインと歌詞だった。
「おしっこかけるだけだから、ちょっとチェックしてみましょう」とサクラが言うと、
「私、怖い」と、美和さんが涙ぐんで言う。
レンくんは、
「大丈夫だよ。僕がついてるから。
一緒に調べよう」と、美和さんの身体をそっと起こした。
2人は手を繋いで、美和さんの家に行って調べてくると言って、
事務所を出て行った。
暫くして、2人は戻ってくると、
「サクラちゃん、ありがとう。
赤ちゃん、出来てた」と、レンくんは嬉しそうに言った。
美和さんは、ボロボロ泣いていて、喋ることも出来ない。
レンくんは、皆の前で跪くと、
美和さんの手の甲にキスをして、
「美和さん、僕と結婚してください。
ここにいるバンドメンバー全員に、証人になって貰います」
「無理だよ。
ご両親が絶対に許してくれないよ。
私、独りで子供、育てられるから、大丈夫」と、
泣きながら美和さんは途切れ途切れに言う。
「反対されても構わない。
これから、判子を持って役所に行こう」
「婚姻届、証人のサインと判子も要るから、
このまま、皆で行こうよ?」と、サクラが言うと、
「良いアイディアだね」と言って、
事務所に置いてあるメンバー全員分の書類用の判子入れをサクラが持ってきた。
「誰が証人の欄に書くかは、現地でジャンケンね?」とサクラが笑った。
「いや、俺だけは別格な。絶対に書く!」と、俺は言った。
「あの…でもっ!!
私、42歳なのよ?
レンくんが私の歳になった時、
私は60歳のお婆ちゃんなのよ?」
「歳の差なんて気になったことないよ?
美和さん、誰よりも可愛いし。
それに、子供が出来ないとか、出来難いって言われてたのに授かるなんて、本当に奇跡的で、とても素晴らしいことだと思う。
神様にハグしてキスしたいくらいだ。感謝の気持ちしかないよ。
美和さんは、僕が頼りなさ過ぎて、
僕とは結婚したくないの?」
「そんなことない」
「赤ちゃんだって、産むつもりでしょ?」
「勿論」
「何度でも言うよ?
僕と結婚してください。
指輪とか無いから、代わりに歌うよ」
そう言って、
『結婚して?』というテーマの曲を、
即興で歌った。
勿論、音源はレコーダーで録音した。
とても素敵な新曲になりそうなメロディラインと歌詞だった。