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ラストソング
第10章 旅立ち
前菜の皿の盛り付けは、お母さんと美和さんが2人でやってたらしい。
レンくんも運ぶのを手伝う。

スープはカボチャのポタージュ。

メインは、ビーフシチューか若鶏か金目鯛から選ぶように言われた。


「お父様とお母様もご一緒に」と美和さんが言って、
4人で席についた。


「おい、ワインも出して?」とお父さんが言うと、
お母さんが料理に合わせてそれぞれの席にワインを置いてくれて、
美和さんとサクラには生搾りされたという葡萄ジュースを出してくれた。


食後にはコーヒーとバスク風チーズケーキが出された。
美和さんとサクラには、温かい焙じ茶が出されてた。


お父さんは、涙ぐみながら、
「レンを宜しくお願いします」と、美和さんと俺たちにも頭を下げて言った。


美和さんはお父さんに、
「こんなにご両親様に愛されているレンさんと一緒になれて幸せです。
結婚を認めてくださり、本当にありがとうございます」と頭を下げた。


お母さんは、ニコニコしながら美和さんに言った。

「私たちもね、一回りちょっと、離れてるのよ。
でもね、歳を取ったら、そんな風に見えないでしょ?
大抵、男の人の方が、自分をしっかり大人に見せたいって思ってるうちに老け込んでくるし、
女の方は、いつまでも若くて綺麗にって思ってるから、
いつの間にか見た目年齢なんて逆転しちゃうものなのよ」


確かにレンくんの両親を見てるとそう思えた。


「それに、今だって、美和さん、とてもその年齢には見えないわ。
ねえ、お父さん?」と言うと、
お父さんは眩しそうな顔で頷いた。


「レンの口下手は、お父さん似なのね。
よく、こんな可愛らしい人を射止めることが出来たものね」と、明るく笑うお母さんの顔は、とてもレンくんに似ていた。
そして、美和さんの明るさにも通じていた。


「あんまり遅くなると…」とサクラが言って、
お開きの時間にすることになった。


レンくんが、
「皿洗い、手伝うよ」と立ち上がり、
「私も!」と美和さんも立ち上がると、
「お腹に障るといけないから」と、お父さんが慌てて止めてた。

きっと、その後も楽しそうに笑いながら家族で食器洗ったりグラスを磨いたりするんだろうなという姿が目に浮かんだ。

俺たちは店を後にした。
外に出て振り返ってドアを改めて見たら、
店の名前は、『Lotus』
蓮くんと同じ名前だった。
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