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ラストソング
第2章 心機一転
何から話せば良いんだろう?と思って、
口籠ってしまうと、
「今日はスタジオ練習とかあるよね?
何時から?」と違うことを訊かれた。
「14時からです」
「そう。じゃあ、時間はまだあるわね」と言って、
美和さんはマグカップを両手で持って息を吹き掛けてから一口飲んだ。
「ミルク入れたのに、まだ、熱いわね」と、もう一度キッチンに行って牛乳を足してるようだった。
「洋平さんは、ブラックで良かった?」
「あ、はい」
「あの…
鍵を無くしたんじゃなくて、
帰宅したら彼女がオトコと寝てて…」
「一緒に住んでたの?
それとも、通ってたの?」
「同棲してました。
3年くらいになるかな?
俺が彼女の部屋に転がり込んで…」
「ふーん。
で、居場所がなくなっちゃったのね?」
俺は頷いた。
「正直、良かったじゃないって思うけど?
彼女、ヤキモチ焼いてたけど、
そんなに洋平さんのこと、想ってないように感じた。
洋平さんもじゃない?
惰性で一緒に居る感じ。
そんなの楽しくもないし、気持ち良くもないでしょ?」
確かにその通りだ。
「で、洋平さんはどうするの?」
「一緒には居たくないから、家を出ようと思ってます」
「荷物とか、多いの?」
「ギターとノートパソコンと服くらいかな?」
「じゃあ、とっとと纏めて出ることだね。
引越し先は、不動産屋さんに行けばすぐあるでしょ」
「何なら、これから荷物纏めて来れば?
誰か泊まらせてくれる友達は?
バンドのコは…
あの2人は、デキてるよね?」
「えっ?」
「そんな感じした。
としたら…
太郎さんの家は赤ちゃん産まれたばかりだしな。
んー。
荷物仮置きするくらいなら、そこの部屋、
使って良いよ?
寝泊まりはマズイかな?」と、笑った。
「ひとまず、荷物だけ置かせて貰っても良いですか?
荷物少なければ、ネットカフェでも、カプセルホテルでも泊まれるんで」と言うと、
「良いわよ」と言ってくれた。
俺はLINEで直子に連絡した。
家を出ること。
これから荷物を取りに行くこと。
既読にはなったけど、返信はなかった。
口籠ってしまうと、
「今日はスタジオ練習とかあるよね?
何時から?」と違うことを訊かれた。
「14時からです」
「そう。じゃあ、時間はまだあるわね」と言って、
美和さんはマグカップを両手で持って息を吹き掛けてから一口飲んだ。
「ミルク入れたのに、まだ、熱いわね」と、もう一度キッチンに行って牛乳を足してるようだった。
「洋平さんは、ブラックで良かった?」
「あ、はい」
「あの…
鍵を無くしたんじゃなくて、
帰宅したら彼女がオトコと寝てて…」
「一緒に住んでたの?
それとも、通ってたの?」
「同棲してました。
3年くらいになるかな?
俺が彼女の部屋に転がり込んで…」
「ふーん。
で、居場所がなくなっちゃったのね?」
俺は頷いた。
「正直、良かったじゃないって思うけど?
彼女、ヤキモチ焼いてたけど、
そんなに洋平さんのこと、想ってないように感じた。
洋平さんもじゃない?
惰性で一緒に居る感じ。
そんなの楽しくもないし、気持ち良くもないでしょ?」
確かにその通りだ。
「で、洋平さんはどうするの?」
「一緒には居たくないから、家を出ようと思ってます」
「荷物とか、多いの?」
「ギターとノートパソコンと服くらいかな?」
「じゃあ、とっとと纏めて出ることだね。
引越し先は、不動産屋さんに行けばすぐあるでしょ」
「何なら、これから荷物纏めて来れば?
誰か泊まらせてくれる友達は?
バンドのコは…
あの2人は、デキてるよね?」
「えっ?」
「そんな感じした。
としたら…
太郎さんの家は赤ちゃん産まれたばかりだしな。
んー。
荷物仮置きするくらいなら、そこの部屋、
使って良いよ?
寝泊まりはマズイかな?」と、笑った。
「ひとまず、荷物だけ置かせて貰っても良いですか?
荷物少なければ、ネットカフェでも、カプセルホテルでも泊まれるんで」と言うと、
「良いわよ」と言ってくれた。
俺はLINEで直子に連絡した。
家を出ること。
これから荷物を取りに行くこと。
既読にはなったけど、返信はなかった。