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ラストソング
第3章 甘い生活
洋平がヤキモキしている時、
ライブハウスの外にあるコインパーキングで楽器と機材を積みながら美和とゲンさんは話をしていた。


「美和ちゃん、乗ってく?
荷物重いでしょ?」


「大丈夫!ほら、今日の反省会するからね」


「美和ちゃん、辛辣だからな」


「そんなことないもん」


「いやいや、おじさん、何度泣かされたことか!」


「えっ?ゲンさんのことは泣かせたことないでしょ?」


「モーション掛けても、さっぱりこっち見てくれなくて、
毎回泣いてるよ」


「嘘ばっかり!
ところで、このバンドはどうかな?」


「美和ちゃんの考えてる通りじゃない?
ボーカルはさ、色気もあるし、曲もセンスも良い。
売り方で伸びそうかな?
ギターは普通。
ドラムは…」


「うん。そうだね」


「美和ちゃんイチオシの、パンクバンドやってるコ。
あの子の方が、ボーカルとしても、曲も、
ピカイチだけどさ。
ちょっと時代がちがうからな。
売りやすいか?といえば、こっちだな。
でも、あの子の才能は、群を抜いてるな」


「うんうん。
ゲンさんに同意する。
あ、これ、こないだのスタジオ練習と今日の分のギャラです」
と言って、封筒を渡した。


「お。ありがと。
美和ちゃんと飯食いに行けるなら、
それでチャラで良いんだけどな」


「いやいや。
仕事として依頼してるんで。
今日の駐車場代、入れ忘れてたから、
私、払いますね」


「駐車場代なんて、経費で…」


「ゲンさん、これ、振込じゃなくて現金にしてるから、
事務所通さないでポケットに入れられるでしょ?
だったら、駐車場代、請求出来ないでしょ」


「そっか」


「臨時収入って思って、
奥様と美味しいモノでも食べに行ってくださいね!
でもって、私の感謝の気持ち。
無理なことお願いしちゃったのに、
ゲンさん、助けてくれてありがと」


そう言うと、美和はゲンさんの首に腕を回して背伸びをすると、
両頬に優しくキスをした。


「唇が良いな〜」


「もうっ!」と言いながら、
小鳥が啄むように、軽く唇にキスをした。


「運転、気をつけてくださいね!
次回は来週の土曜日です。
宜しくお願いします」
と深々とお辞儀した。


ゲンさんは、唇を緩めながら、
手を振って車に乗り込んだ。
車を出すと美和は子供みたいに手を振った。
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