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ラストソング
第3章 甘い生活
カチャっとドアが開いた。

美和さんは、ちょっと泣いてるみたいだった。


「ごめん。
本当に嫌な思い、させたんだね。
本当にごめんなさい」と、
俺は頭を下げた。


美和さんは、黙って俺の手を引っ張って、
美和さんの部屋に入れてくれた。

部屋の片隅には大きなベッドがあった。


「セックス、しなくて良いなら、一緒に寝る?
話も出来るし」

美和さんはそう言って、少し笑った。


俺は頷くと、美和さんの手をギュッと握った。
2人でベッドに潜り込んで、俺は美和さんに腕枕した。


「私ね、凄く好きな人が居るの。
でもね、話したこと、殆どないし、
歳も凄く離れててね、
見込みがないんだよね。
でもさ、いつか、想いを伝えたいとは思ってるのね。
だから、他の人とはセックスしたくないの」


ゲンさんのことかな?
いきなり失恋したってことか?
諦めるしかないのか?
と一瞬思った。


「それなのに、お風呂一緒にとか、どうかしてた。
ごめんなさい。
私、何言ってたんだろう。
洋平さんにも失礼だよね?」


「いや。
俺の方が、下心あって、
無理矢理頼み込んでたから。
でも、別にその誰かと付き合ってる訳じゃないんだよね?
だったら、俺のことも見て欲しい」

そう言って、髪を撫でた。
2人とも、まだ髪が少し濡れていた。



「あの…それにね。
私、多分子供が出来ない身体なの。
それも原因で離婚してるし。
女として欠陥品だって言われたしね。
それ以来、そういうこと、してないの。
思い出しただけで、身体が震えて、
冷たくなっちゃうの。
欠陥品だって。
酷い言われようだよね?」


そう言って、美和さんは涙を流していた。


「俺、美和さんのこと、好きです。
キスしたい。ダメ?」と訊くと、
美和さんは瞳を閉じた。


額にキスをしてから、両頬にもゆっくりキスをした。
そして、唇にも。

軽くキスしてから、
そっと唇を舐めてみる。

首筋を撫でながら、顎に手を当てて口を少し開かせると、
そっと舌を入れてみる。

美和さんの舌を探るように、口の中を舌で弄っていく。

美和さんの舌を探りあてると、舌を優しく絡めてみた。
物凄く柔らかくてしなやかな舌を、
弄りあったり、吸ったり、少し噛んでみたりすると、
美和さんの呼吸が少しずつ苦しそうになった。
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