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ラストソング
第4章 戦闘開始
「ちょっとこのテンポで歌ってみて?」


レコーダーのスイッチを入れてから、
いつもよりスローに歌う。

サビで美和さんがハモってくれる。


歌い終わった後、録音を聴く。
ゆっくりな分、声が伸びない処もある。
でも違う曲みたいにも聴こえる。


「バンド練習もライブも、
マンネリになると終わりだよ。
この前の横浜のライブは、
洋平さんがギターを弾かないようにして、
歌に専念することで、
いつもと違う魅力が引き出せてたと思う。
でもさ、ゲンさんはサポートでツアー終わったら居なくなる。
多分、サクラちゃんも?」


「えっ?」


「私の気のせいかもしれないけどね」


美和さんが言ってることが判らなかったけど、
このCDで新たな動きが無ければ、
バンド活動を終えることを密かに覚悟していた。


「ま、あとツアーは3箇所だっけ?
その間に考えることだね?」
と美和さんは言った。


「さて、私、ちょっと仕事があるから。
洋平さん、この部屋なら使っても良いからね」と言って、
美和さんは部屋から出て行ってしまった。


でも、俺はなんだかその場から動けなかった。


ファンもついていて、
ちやほやされることもあって、
ライブもいつも満席にしてきてたけど。


足りない処だらけで、
努力も出来てない気がしてきて、
自己嫌悪に陥ってしまった。


でも…
とにかく土曜のライブは全力を尽くそう!
そう思いながら、
ギターの練習をした。


時計をみたら1時近かった。


美和さんは自室に籠ってしまってたので、LINEで連絡をした。

「良い演奏とアドバイス、
ありがとうございました。

今日は忙しそうですね?
一緒に寝たかったです。
おやすみなさい」


既読にならないのを見て、
ソファで寝た。


いつまでも、美和さんのギターと歌声が耳に残っていた。
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