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ラストソング
第6章 一騎討ち
「判った。とにかくスタジオ練習させて?
でも、スケジュールが詰まってるの」と言うと、
バッグから手帳を出した。


「練習は、夜だよね?
だとしたら、明日の夜しか無理かな?
明後日の夜は調整してみるね。
土曜は洋平さんのバンドのライブで大阪。
日曜はそのまま通訳の仕事で大阪で別のライブ。
月曜も別のライブして、火曜に京都観光連れて行って、
戻りは火曜の深夜。
あとは、水曜のライブ前なら時間取れるかも。
そんなんで大丈夫かな?」


「とにかく、音合わせしてからかもな」と、ドラムが冷静に言う。


「明日は20時からの予定でスタジオ押さえてあります」とベーシストも言った。


レンくん達とLINE交換して、
「とにかくやってみるけど、
私、身バレしたくないから、ライブの時はサングラス掛けてても良い?」と笑った。


「サングラスでも鬘でも、鼻眼鏡でも何でも良いから、
サポート、お願いします」と、レンくんが頭を下げると、
他のメンバーも頭を下げた。


「ヤバイ。なんか、俺よりギター、上手いって、
洋平が言ってたからな」と、リョウが真顔で言うと、

「演奏のキャラ、違うから、
比べられないと思うよ」と、
恥ずかしそうに美和さんは言った。



帰宅すると、美和さんは、
「洋平さん、意地悪したでしょ?」と少し怒ったような顔で言った。


「えっ?」


「私、レンくんの前ではとても平常心で弾けそうにないのに!」
と涙ぐんで続ける。


「ごめん。
やきもち焼いたのは確かだよ。
でも、本当にレンくんたち、困ってたし。
美和さんの腕なら問題ないって思ったし」


「判った。頑張る」と言って少し笑った。


「一緒にシャワー浴びて寝よう」と言うと、

「やだ」って言われた。


「最終日のライブまで、
洋平さんとは一緒にシャワーしないし、
一緒に寝ない!!」と、
子供みたいに、あっかんべーをして、
スタスタとシャワーを浴びにバスルームに行ってしまった。

そして、歯磨きをすると、

「弦、張り替えてから寝る!!」と言うと、
防音室に入ってしまった。


俺、本当に馬鹿だと思った。
ライバルに、美和さんと会える機会を与えるようなことをして、
美和さんの機嫌を損ねて、
一緒に過ごす時間を減らしてしまった。

これは、ヤバイ!と心底思った。




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