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ラストソング
第8章 最後の聖戦
ついにレコ発ライブ最終日の日曜日になった。
初日より更に大きい箱でのライブだ。

午後イチからリハーサル出来るように押さえていて、順リハにしていたから、リハも本番も同じ順番になる。


レンくんのバンドは、まだ、演奏する曲を決めかねているようで、
ワンコーラスだけ、数曲流すように演奏すると、
「ちょっとミーティングしてきます」と外に出てしまった。


大所帯のスカバンドは、楽器ごとの調整もあるから、少し長めのリハになった。

太郎さんが、
「さっきのバンドのギターって、
ひょっとして美和さん?」と俺にこっそり訊いてきたから頷くと、

「美和さんに演奏させるって、凄いな。
でも内緒なんだよね?あのサングラス…」と笑った。


俺たちのバンドは、ゲンさんがリハから来てくれて、
特にラストの曲とアンコール曲を中心に演奏した。

というのは、アンコール曲は新曲で、
音源と譜面を送っておいただけだったからだ。


ライブが始まるギリギリの時間に、レンくんたちは戻ってきた。
美和さんは、レンくんとしっかり手を繋いでフラフラしながら歩いていた。

有難いことに、美和さんとレンくん人気で、
俺たちのライブに来ないような客層もかなり入っていた。



ライブが始まった。
ゲンさんが客席で見たことのない中年男たちと話をしているのが見えた。
他にもライブの客というには不自然な雰囲気の顔もあった。


レンくんたちがステージに上がりチューニングする。
そして、ライトで可愛らしい曲から入った。
オープニングアクトというポジションを考えてくれてるんだと思った。

無口なレンくんが、1曲目を終えると、
レコ発を祝うMCを入れて、次の曲に入った。
今日のライブの為に日曜日のことを歌いますと言いながら、
その日曜日にあの子を拐いに行って連れ去りたいというの歌詞をポップな感じで歌う新曲だった。

そして、いつもライブの最後に選んでいる2曲を一気に演奏した。
その曲の間に、レンくんは即興の短い歌をアカペラで歌ってそれに被せるように美和さんのギターが入ってラストの曲になった。
曲が終わっても拍手が鳴り止まないが、
美和さんはギターを持って座り込んだまま動けないようだった。

レンくんが美和さんを手伝うように立たせると、
ドラムとベースの子も並んで、
全員で手を繋いでそのまま手を挙げてからお辞儀した。

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