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ラストソング
第9章 新たな挑戦
外に出て道路を渡ってガードレールに座り美和さんの部屋を見上げた。
柔らかい灯りが見えた。
あの灯りが消えたら2人は…
と思うと、切ない気持ちになった。
でも、それがあるべき姿なんだと言い聞かせた。
そしたら、マンションからレンくんが出て来るのが見えた。
左右を見回してた。
俺を探してるんだと思って、口笛を吹いた。
レンくんは道路を渡って来ると、隣に座った。
「美和さんを独りぼっちにしちゃダメだよ。
部屋に早く帰れ」
「あの…
美和さんのこと、訊いても良いですか?
元旦那さんのこと。
先に少しでも知ってた方が良いかなと思って」
少し考えてから言った。
「やっぱり、本人から聞いた方が良い。
だから、早く帰って美和さんの隣に居てやってくれ」
「でも…美和さん、部屋に入って寝ちゃったんです」
俺はちょっと笑ってしまった。
やっぱり豆台風だ。
周りの気持ちを惹きつけて掻き回して、
ストンと勝手な処に飛んで行くように寝てしまう。
で、俺が聞いてる限りだと…と話した。
元旦那がゲイだったこと。
それを知らないまま、そいつの言いなりで、
酷いことを強いられていたこと。
子供が出来ないことを散々、そいつとそいつの親から詰られてたこと。
無理矢理、検査もさせられて、確かに子供は出来難い身体だと言われて離婚になったこと。
その前後に、そいつが薬物を使ってオトコとヤッてた時に救急車と警察を呼ぶことになって、結果、美和さんに有利な条件で離婚出来たこと。
その後も、元旦那から受けた酷いことのせいで、
男性経験も無かったこと。
「…酷いことって?」
俺は言うべきか、少し迷ってから言った。
「そもそも、ゲイだから美和さんのこと、抱く気もないのに、
胸が大きくて気持ち悪いとか、色々言って、
キスも触ることもしないで、色々やらせたんだよ。
で、無理矢理挿入されてたんだよ。
本当に痛くて辛かったと思う。
欠陥品とか、気持ち悪いって言われ続けてて、
自分のことをそう思い込んでたんだ」
見ると、レンくんは拳を握り締めて泣いていた。
「だから、たくさんキスして抱き締めて優しく愛してあげてくれ。
俺はそうした。
でも、美和さんが好きなのは、レン、お前だ。
さあ、早く部屋に戻って、美和さんを抱き締めて、
たくさんキスしてあげてくれ。
まずはそこからだ」
柔らかい灯りが見えた。
あの灯りが消えたら2人は…
と思うと、切ない気持ちになった。
でも、それがあるべき姿なんだと言い聞かせた。
そしたら、マンションからレンくんが出て来るのが見えた。
左右を見回してた。
俺を探してるんだと思って、口笛を吹いた。
レンくんは道路を渡って来ると、隣に座った。
「美和さんを独りぼっちにしちゃダメだよ。
部屋に早く帰れ」
「あの…
美和さんのこと、訊いても良いですか?
元旦那さんのこと。
先に少しでも知ってた方が良いかなと思って」
少し考えてから言った。
「やっぱり、本人から聞いた方が良い。
だから、早く帰って美和さんの隣に居てやってくれ」
「でも…美和さん、部屋に入って寝ちゃったんです」
俺はちょっと笑ってしまった。
やっぱり豆台風だ。
周りの気持ちを惹きつけて掻き回して、
ストンと勝手な処に飛んで行くように寝てしまう。
で、俺が聞いてる限りだと…と話した。
元旦那がゲイだったこと。
それを知らないまま、そいつの言いなりで、
酷いことを強いられていたこと。
子供が出来ないことを散々、そいつとそいつの親から詰られてたこと。
無理矢理、検査もさせられて、確かに子供は出来難い身体だと言われて離婚になったこと。
その前後に、そいつが薬物を使ってオトコとヤッてた時に救急車と警察を呼ぶことになって、結果、美和さんに有利な条件で離婚出来たこと。
その後も、元旦那から受けた酷いことのせいで、
男性経験も無かったこと。
「…酷いことって?」
俺は言うべきか、少し迷ってから言った。
「そもそも、ゲイだから美和さんのこと、抱く気もないのに、
胸が大きくて気持ち悪いとか、色々言って、
キスも触ることもしないで、色々やらせたんだよ。
で、無理矢理挿入されてたんだよ。
本当に痛くて辛かったと思う。
欠陥品とか、気持ち悪いって言われ続けてて、
自分のことをそう思い込んでたんだ」
見ると、レンくんは拳を握り締めて泣いていた。
「だから、たくさんキスして抱き締めて優しく愛してあげてくれ。
俺はそうした。
でも、美和さんが好きなのは、レン、お前だ。
さあ、早く部屋に戻って、美和さんを抱き締めて、
たくさんキスしてあげてくれ。
まずはそこからだ」