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Memory of Night 2
第8章 蛍の思い出

 翌朝。
 晃ははっと目を覚まし、上体を起こした。
 起こした、と言っても、そこは寝室ではなく、リビングのテーブルの上だ。勉強をしながらいつの間にか眠ってしまっていたようで、参考書とノートが広げっぱなしになっていた。
 ふと、背中にグレーのパーカーがかけられているのに気付いて晃はそれを手に取った。前開きで薄めのパーカーは、ちょっとした外出の時などによく羽織る晃自身のものだ。
 同時に台所から漂ってくる味噌汁の匂いにも気付いて、晃は時計を一瞥し立ち上がった。
 台所を覗くと、宵の後ろ姿が見えた。

「……おはよ。朝ごはん、作ってくれてるの?」

 宵が振り返る。

「おはよ。ごはんと葱の味噌汁だけだけど」
「充分だよ、ありがとう。冷蔵庫に納豆もあるし。……パーカーもありがと。いつの間にか寝ちゃってたみたいだ」

 晃は両腕を組んで、頭上でおもいきり伸びをした。テーブルに突っ伏すような格好で寝ていたせいか、首と肩が酷く凝っていた。関節が鳴る。

「おまえが寝落ちなんて珍しいな。予備校の課題?」
「課題じゃないけど。講義はあるけど基本自習で、自分のペースで進めていけるとこだからさ。早く三年で習う範囲終わらせたくて、予習してただけだよ。そしたら寝ちゃった」

 晃は笑った。
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