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Memory of Night 2
第14章 夏休みに向けて
どこまでが冗談なのかわからなくてたちが悪い。
宵は頭を軽く振り、切った髪を落としてから着替えを持って浴室へと向かう。短い髪が部屋中に落ちても嫌なので、先にシャワーを浴びるのだ。
だがなぜか、すでに浴槽にも湯が溜まっていた。
晃が気を利かせて沸かしておいてくれたのか。だがあいにく、宵はシャワーで済ませる気でいた。
と、その時だった。
浴室の扉が開き、裸の晃が入ってきてぎょっとする。
「ちょ……」
「お背中流しますよ、若殿」
「誰だよ、若って。勝手に入ってくんな」
「だって、いつもと雰囲気違うしムラムラしちゃうじゃん」
「ばか、壁薄いから風呂はダメって何度も……んん」
遮るように唇を奪われる。
「ふーん。そういうこと言うんだ。誰だっけ? ローター取り出したあと一人でここでしてたの」
「あ、あれは……」
たった一度だけなのに、と思う。晃を拒否して、それでも火がついたままの身体が収まらず、自慰をしているところを見つかってしまった。
結局最後は晃の手で。
「思い出してまた火照ってきた? 唇、塞いでてあげるから安心して」
キスされる。同時にシャワーを奪われ、敏感な場所に当てられた。
それだけで意識が朦朧としてくる。
二人の息遣いといやらしい水音が、浴室に反響した。
結局宵が逆上(のぼ)せて音(ね)をあげるまで、解放してもらえないのであった。