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Memory of Night 2
第15章 海

「てかモリって何? どうすんの、これ」
「ああ、知らない? 魚を捕るための道具よ。潜って刺して射止めるの。ここの海、緩やかな砂浜もあるけど、向こうに進むと岩場もあって、その下には魚がたくさんいるらしいよ。密かな穴場だって、叔母ちゃん情報」
「……使い方とか穴場聞いてんじゃなくて、おまえモリ使えんの?」
「…………え?」
ぽかんとなった明の隣で、大山も被せて言う。
「そういえばサーフボードもあるけど、明、サーフィンもできるのか?」
「……やだなあ、できるわけないじゃん。モリもサーフボードも触ったこともないって! 叔母ちゃんちにあったからさ」
「…………」
とりあず持ってこうと思って、と呑気に笑う明に、宵は持ったままだったビーチボールをぶつけた。
「きゃっ」
「絶対要らねーようなもんまで持ってきてんじゃねーよ! 邪魔なだけだろが。帰りは全部自分で持って帰れよな」
「そんなに一人で持てな……あっ、ちょっと……っ」
明の腕に当たり自分の方に戻ってきたビーチボールを宵はもう一度拾いあげ、今度は手のひらで打って再び明に当てる。
明はボールを両手で取ろうとしたが失敗し、高く跳ね上がってどこかに飛んでいってしまった。

