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Memory of Night 2
第16章 恋と魚突き

大山の口ぶりは、妙に深刻そうだった。珍しく真面目な話なのかと思えば告げられた内容はそうでもない。
「恋愛相談」
「…………相談相手間違ってね?」
正直、自分にされてもなんの助言もできないと思うのだが。
「そういうのこそ明だろ?」
とは言うものの、友人の恋愛事情にまったく興味がないわけでもない。最近他校の子と別れたばかりなのは知っていたが、その後のどうなったかは聞いていない。
まだ未練があるのだろうか。
「いーよ、おまえの慰安旅行だし」
「慰安旅行言うなっ」
むきになる大山に、宵は笑った。そうして促すと、大山は言葉を探しながら聞いてくる。
「……別れたばっかですぐ違う子に行くのって、軽いかな?」
どうやら未練たらたらでヨリを戻したいとかではないらしい。
「いいんじゃね? 別れてんなら」
「そうかな」
「今度は誰? 同じ高校?」
こくり、とゼンマイ仕掛けの人形のようにぎこちなく頷く大山。首もとまで真っ赤だ。
新しい出会いを探しに、なんて軽い言い方をしてはいたが、本当は硬派で奥手なのを知っていた。
新しい恋ができたならめでたい。
「どんな子?」
相談があると言いながら、なかなか積極的に話し出さない大山に、宵は聞く。

