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Memory of Night 2
第28章 独占欲

「はい、後ろ向いて」
浴槽がだいぶ溜まり、蛇口を捻って湯を止めながら晃が促す。
晃の手元が見えなくなることに抵抗があった。だが迷っているうちに早くと急かされ、従うほかない。
宵は頷き、晃に背を向けた。
「浴槽の縁に掴まってていいよ」
言うやいなや、背や腰を洗ってくれる。
だがふいにその手が尻の蕾に触れ、宵はびくりと背を震わせた。
「そこはいいって……自分で洗う……っ」
思わず振り向き、そう抗議する。
「ダメ、尻慣らさない入んないだろ」
「何バカなこと言ってんだ、風呂で最後までする気か!」
「……無理かな?」
「無理だよ! つかやだよ!」
宵は全力で首を振り、拒否の意思を示す。
シャワーを浴びている最中に急に入ってきて襲われそうになったことはあったが、さすがに最後まではなかった。狭いし、響くし、硬いタイルの上ではどうやったって上手い体勢ができない。滑って危ないのも理由の一つだった。
「わかったよ」
「なら、早く出てベッドに……」
「最後まではしなくていいよ、ここでしか楽しめないプレイもあるだろう?」
「…………」
心底楽しそうな笑顔にぞっとする。しばらく解放されないことを悟り、宵は内心で諦めのため息をつくのだった。

