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Memory of Night 2
第28章 独占欲

浴室は湯気で白く曇っていた。十月に入り気温は一気に下がったが、風呂の中は温かかった。
先ほどまでシャワーを浴びていたせいか、晃の愛撫で体温が上がっているからか。
寒くはないが、ボディソープまみれの宵の全身は粟立っていた。晃による尻への刺激のせいだ。
「ふ……うぅ」
宵は顔を浴槽に乗せた腕に埋め、どうにか声を抑えようとした。
晃の指が中へと入り、内壁を押し広げたり、入り口付近をなぞっていく。時折奥へと押し込まれ、気持ちのいい場所を押す。
ぬるりとしたボディソープはまるでローションのようで、指が肌を滑っていく感覚がなんともいえなかった。
(足りない……)
無意識にそんなことを思う。
前への刺激が欲しかった。宵のはすでに硬く屹立し、ボディソープに紛れて先走りを溢れさせていた。握って、しごいてくれたらすぐにイケるのに。
また焦らすつもりだとわかっても、羞恥心が邪魔をし自分からねだるには抵抗があった。
ここが浴室だということも、宵の躊躇いに拍車をかけていた。隣人が今いないとはいえ反響した声を晒すのは嫌だ。
「気持ちいい?」
晃の声はむかつくくらい楽しそうだ。
「……っ、よくない、わかってるくせに……」

