この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Memory of Night 2
第39章 幸福の形

「あの日から、桃華のことを思い出すと頭痛や吐き気が止まらなくなる。酒もタバコもギャンブルも、全部あの頃始めた。自分が犯されたことも桃華が結婚して子供を作っていたことも、あの日のことを忘れたくて必死だった。入り込む隙間もないくらい、何かに依存したくてたまらなかった。もう男以外の何かがいい。……タバコと酒が、抜群に効果的だった」

 千鶴は自嘲気味に笑った。

「ーーはい、あたしの話はおしまい。あたしと桃華の昔話はお楽しみいただけた? いい冥土の土産話になったかよ?」
「……」

 宵は何も答えなかった。驚いてほしいわけでも慰めてほしいわけでも、ましてや同情してほしいわけでもない。
 くそみたいな話を誰かに話したのは初めてだった。
 桃華への気持ちは亮にすら、ずっと打ち明けられずにいたのだ。
 あの日のことも言っていない。ただ、あの日を境に自分への接し方が変わったような気がする。一定の距離を取るようになった。それでも、何も言ってはこなかった。
 三日間店を休んだ。四日目から如月春加という人物になりきり、復帰した。千鶴はあの日死んだのだ。生まれ変わることができなくても、せめてあそこでは、別の自分で居たかった。
/836ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ