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Memory of Night 2
第40章 罪

 宵をローズに誘った日は高校からの帰り道だったが、厳密に言うと宵に会ったのは三回目だった。
 会ったという表現は、正しくないかもしれない。見かけた、という方が正しい。
 二度目は桃華と秋広の葬儀の時。
 一度目は彼が産まれたーー翌日だった。
 桃華からの電話のあと、数日して母から着信があった。
 まだ気分は悪かった。ようやく店に出勤できるようになったばかりのタイミングだったのもあり、何回かは無視していた。
 それでも時間や日を置いて、繰り返しかかってくる。千鶴は諦めて通話ボタンを押した。

「……もしもし」
「あ、やっと出た。なんで折り返しもくれないの? ねえ、桃華から連絡あった?」
「……うん、あったよ、何日か前に。結婚したんだってね」
「ね、そうなのよ! どこに住んでるかまでは知らないわよね、あなたと同じ県らしいけど」
「……え?」

 千鶴は内心疑問に思った。記憶が確かであれば、千鶴に電話をくれた時は桃華自ら住んでいる場所を教えてくれたのだ。
 なぜ母は知らないのだろう。だがその答えは次の母の言葉でわかった。

「もう、勝手に出ていって、親に紹介も無しで結婚までして。……ちゃんと東北(こっち)に帰ってきて工場を継いでくれるのかしら。ねえ、電話しても出ないの、千鶴からも聞いてくれない?」
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