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玉蘭花の香り
第3章 追い掛けて…
2人でゆったり朝食をいただきながら、
今日の予定を確認し合った。

私は市内で茶器を見に行く程度の予定しかなく、
暑いので博物館かホテルでのんびり過ごしてると思うと伝えた。

ロンは、仕事があれこれ入っていると、昨夜も言っていた。
夜も会食だという。


「こんな近くに居るのに一緒に過ごせないなんて、嫌だ」と、
子供のような顔で言うのを見ると、
若いんだなと改めて感じた。


「でも、夜、会食の後、ここに来たら、
絶対に美香さんのことを抱いてしまうし」と言うので、
思わず赤くなってしまった。


「そうだ!
夜は、この前、来てくれた店に来て?
マッサージしながら待ってて?
もしかしたら、父も居るかもしれないから、喜ぶと思うんだ。
でも…マッサージは、女性に頼んでおくからね」と言った。

「えっ?」

「僕以外の男に、美香さんを触らせたくないから」と、真顔で言うので、クスクスと笑ってしまった。



朝食の後、コーヒーを飲むと、
時計を見て、残念そうに「仕事の時間だ」と言って、
ロンは席を立った。

ホテルのエントランスまで、ロンを見送ると、
ロンは跪いて手の甲にキスをした。

ドアマンやコンシェルジュたちが見るので、
私は恥ずかしくなってしまった。


一度部屋に戻り、
身支度を整えると、茶器を見せて貰いに出掛けた。
日本の和菓子を手土産にすると、
奥様がとても喜んでくれた。


美しい絵付けの茶器をいくつか見繕って包んでもらった。

ふと見ると、藍色一色の濃淡の染付の龍の模様が入った蓋碗が目についた。

とても気に入り、ロンとロンのお父様用に、別々に包んで貰った。
2人とも、名前に龍の文字が入っているので、
プレゼントにと思ったからだった。

自分のものは、いつか、ロンかお父様に選んで貰えたら…と思うと、心の中がじんわり温かくなるように思えた。


一度タクシーでホテルに戻り、茶器を置くと、
故宮博物館に行った。
騒がしい団体客を避けながらのんびり廻り、
ゆっくり書画骨董の世界に浸り、
中途半端な時間を狙って上階で軽い食事をした。


また、タクシーでホテルに戻ると、
着替えやすいラップドレスに着替えて、
手土産のお菓子と茶器、
それに猫空で求めた茶葉を持って、
初めてロンに出会った店に出掛けた。


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