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玉蘭花の香り
第7章 暗雲

気付いたのは、警察病院のベッドの上だった。
私が流血したのを見てパニックになった生徒の1人が部室を飛び出し、近くに居た体育教師を呼んだ。
警察と救急車が直ぐに来て、
駿は現行犯逮捕されたようだった。
私の傷はそこまで深くはなかったが、
跡は残るだろうと言われた。
傷がもう少し深かったり、
刺された位値がもう少しズレていたら、
出血が酷く命にも関わっていたかもしれないと言われた。
事情聴取も受けたが、
生徒達については、
駿に唆されてそこに居ただけで、
何もしなかったと説明した。
実家の両親と弟も直ぐに飛んで来てくれた。
そして、LINEも電話も繋がらないと心配したロンが弟に連絡をしてきて、
弟が「ちょっと入院している」と言ってしまったので、
慌てて翌日に飛んで来てしまった。
病院で面会出来た時は、
私よりロンの方が泣いてしまった。
「心配掛けてごめんなさい」と言うと、
「何があったの?」と訊かれてしまい、
傷も残る訳だし、嘘はつけないので、正直に答えた。
学校で生徒に呼び出されて部室に行ったら、
元婚約者が何故かそこに居て、
レイプされそうになったこと。
そして…レイプされる位ならと思って、
結果、傷を負ってしまったこと。
自分が出血してるのを見て我に返った生徒が、
すぐに他の先生を呼んで来てくれて、
なんとか助かったこと。
「本当に無事で良かった。
美香さんが死んでしまったら、生きてはいけない。
傷だけで済んで良かった」と言って、ロンは泣きながら私を抱き締めた。
「退院したら、このまま台湾に連れて帰る。
二度とこんな目に合わないように、
僕が美香さんを守るから」と言った。
ロンはそのまま、私が退院するまで、
病院近くのホテルに滞在すると言ってくれたが、
縫合した後、経過も良かったので帰宅して様子を見ることになった。
氣で私の傷を癒し続けてくれたことも良かったんだと思った。
2人で私のマンションに戻り、
抜糸するまで、滞在しつつ、
台湾に行く為の荷物の準備をすることにした。
婚姻届はすぐに出しに行った。
マンションは、居心地が良いので、そのまま残しておいて、
日本に帰国した時に使おうということになった。
そして、その2週間後に、2人で台北へと旅立った。
私が流血したのを見てパニックになった生徒の1人が部室を飛び出し、近くに居た体育教師を呼んだ。
警察と救急車が直ぐに来て、
駿は現行犯逮捕されたようだった。
私の傷はそこまで深くはなかったが、
跡は残るだろうと言われた。
傷がもう少し深かったり、
刺された位値がもう少しズレていたら、
出血が酷く命にも関わっていたかもしれないと言われた。
事情聴取も受けたが、
生徒達については、
駿に唆されてそこに居ただけで、
何もしなかったと説明した。
実家の両親と弟も直ぐに飛んで来てくれた。
そして、LINEも電話も繋がらないと心配したロンが弟に連絡をしてきて、
弟が「ちょっと入院している」と言ってしまったので、
慌てて翌日に飛んで来てしまった。
病院で面会出来た時は、
私よりロンの方が泣いてしまった。
「心配掛けてごめんなさい」と言うと、
「何があったの?」と訊かれてしまい、
傷も残る訳だし、嘘はつけないので、正直に答えた。
学校で生徒に呼び出されて部室に行ったら、
元婚約者が何故かそこに居て、
レイプされそうになったこと。
そして…レイプされる位ならと思って、
結果、傷を負ってしまったこと。
自分が出血してるのを見て我に返った生徒が、
すぐに他の先生を呼んで来てくれて、
なんとか助かったこと。
「本当に無事で良かった。
美香さんが死んでしまったら、生きてはいけない。
傷だけで済んで良かった」と言って、ロンは泣きながら私を抱き締めた。
「退院したら、このまま台湾に連れて帰る。
二度とこんな目に合わないように、
僕が美香さんを守るから」と言った。
ロンはそのまま、私が退院するまで、
病院近くのホテルに滞在すると言ってくれたが、
縫合した後、経過も良かったので帰宅して様子を見ることになった。
氣で私の傷を癒し続けてくれたことも良かったんだと思った。
2人で私のマンションに戻り、
抜糸するまで、滞在しつつ、
台湾に行く為の荷物の準備をすることにした。
婚姻届はすぐに出しに行った。
マンションは、居心地が良いので、そのまま残しておいて、
日本に帰国した時に使おうということになった。
そして、その2週間後に、2人で台北へと旅立った。

