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絶対的下僕の末路
第3章 【誰が休んでいいと言ったのかしら】
「だ、大丈夫なの?中学生とかめっちゃ盛んじゃん…」
「え、どの口が言ってんの?井口くんこそお盛んでは?」
「うっ!それは……」
「安心して?女の子だから」
「え?あ、そう?何だ……良かった」
女の子みたいな…て意味だけど。
一応、オチンチンはついてるから。
勿論、その家庭教師の相手は伊織だ。
単位落とさせる訳にはいかないからね。
まぁ、私からすれば家庭教師プレイだけども。
その前に、廊下から覗いてる影も相手にしなきゃ…なんだな。
「またね?連絡する」
「うん、俺からもする」
サッと消えた人影。
良い具合に引っ掛かってくれるかしら。
扉を開けようとした瞬間。
それを止めてきた手に再び引き寄せられて。
「わかんないから口にして欲しいんだけど……俺ら付き合う…でOK?」
うわ、一番面倒くさい質問。
このまま行かせてはくれないのね。
笑顔で断ると長引くかな。
そろそろ本当に時間ヤバい。
「さぁ、どうだろうね?宿題、あげる」
「え?」
「告白は断ったが試しにキスをしたら嫌ではなかった、しかし、それでS同士の恋愛は上手くいくのだろうか?答えは次に聞かせてね?バイバイ」
「え、ちょっと…!」
「あ、ヤバ、グロスついちゃってる……同じグロスつけてたらキスしたのバレちゃうね?」
ハンカチで拭いてあげたらダッシュで走り去る。
良かった、あんなセリフで真っ赤になってくれて。
廊下に出るとさすがに居なかったけど、慌てて講義室に駆け込んだらちょうど入って来た。
淡々と授業をこなすんですね、生田准教授。
覗きの趣味があったなんて意外です。
涼しい顔して腸が煮えくり返る思いを抱いているのでしょうか。
それとも、何とも思わない?
答えは出ていましたね。
遠くの教台から真っ直ぐ私を見つめている瞳が怒りに満ち溢れている。
時折目が合っても微動だにしない私にヤキモキしているの?
ギリギリセーフで入ったから、二列ほど斜め前に座る真帆とも目で合図する。
昨日の今日で気まずい?
そんな事はない。
思っている以上に強い絆で結ばれてるよ、私たち。