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不誠実なカラダ
第3章 嫉妬じゃない、悔しいのよ
でも、尚太は黙ったままだ。

いつもだったら、受け流すのに。


「えっ?何?心はいいの?」

私は胸騒ぎがして、二人を交互に見た。

「どういう事?尚太。」

何?この同じ空気流れてます的な、この雰囲気。


そして尚太が、何かを言おうとした時だ。

「待って、尚太君。」

心が、尚太を止めた。

「私が、直接言うから。」

そして大きく息を吸った心は、私の方を向いた。

「なに?」

何、これ?

私はこれから起こる事に、少しだけ体を引いた。


「実は私達、付き合ってるんだ。」

「えっ……」

「黙っていて、ごめん。」

気づいたら、目の前にあったカクテルを、心の頭の上にかけていた。

「何やってんだよ!」

尚太に叫ぶと、心の為にタオルを持って来て、心の頭を拭いてあげている。

「大丈夫?心。」

怒りが、こみ上げてきて、私はカクテルグラスを、勢いよくカウンターに置いた。
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