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不誠実なカラダ
第3章 嫉妬じゃない、悔しいのよ
「心だ。」

否定しない部長に呆れてた私は、同じように彼に背中を向けた。


「なあ、質問は終わりか?」

部長と同じように、私は黙り込んだ。

「じゃあ、こっちから聞くが……高杉は、俺に抱かれていて、俺に気持ちが動くか?」

「いいえ。」

否定したのは、これからも体の関係を、続けたかったからだ。

「そうか。女って、そう言う生き物なのかな。」

少し元気のない部長に、私は体を起こした。


「心と、セックスしたんですか?」

「いいや。」

「じゃあ、未遂?」

「ああ。抱いてもいいけれど、気持ちはやれないと言われた。」


ショックだった。

今日、私をあんなに激しく抱いたのは、心を抱けなかったから?

だから、だから……

私は、ベッドから出た。

「高杉?」

返事もせずに、服を着た。

「泊っていかないのか?」

ベッドから出た部長が、私の腕を掴んだ。


「放して!」
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