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不誠実なカラダ
第4章 愛されたい それよりも
もやもやする。

私が他の男としていても、何とも思わないの?

「……っ!」

悔しくて涙が出てくる。


部長とセフレになんて、なるんじゃなかった。

ドライな関係を望んでいていたのに、こんなに部長の事、気にするなんて。

もしかして、私……


「おい、高杉。」

「えっ?」

顔を上げると、目の前に部長がいた。

「あ、あれ……」

辺りを見回すと、私はいつの間にか、非常階段からオフィスの前まで来ていたみたい。

「ボーっとしてるな。」

「すみません。気を付けます。」

何となく赤くなっている顔を、この人に見られたくなくて、私は俯きながらオフィスに戻ろうとした。

その時だ。

部長の手が、私の腕を掴んだ。

「今日、いつものホテルで待ってる。」

それだけを言うと部長は、どこかへ行ってしまった。


”いつものホテルで”

その言葉に、どんどん顔が赤くなっていく。

今日も、あの人に抱かれる。
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