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フレックスタイム
第10章 時短の女
「伊藤さん、この企画書、
まずは読んでみてください」


物凄く怖い顔で、
静かに読み終わるのを待った。


そして、翔吾さんに、
「これ、社長の入れ知恵?」
と言った。


「まさか。
俺もこれ、今朝、見せられたんだ。
たいした企画書だよね?」


「でもって、寝回しの為に、
社長と時期副社長候補の僕を巻き込んでいるってことか」


「はい。
巻き込ませて頂きました。
なんなら、この企画書、
伊藤さんの名前で提出して頂くのも、ありかなって思ってます。
その方が、すんなり通り易いなら…」


「何?何なの?」と、
池田さんが伊藤さんに訊くと、

「今、ここにいるのは、
最高の秘書にして、
最強のボスだな。
敵にはしたくないほど、
怖いよ。
こんなに可愛いのにな」と言って、
ニヤリと笑った。


「言ったでしょ?
百合は俺のボスだからさ」


「やだ。
私、ボスなんかじゃないですよ?
単なるフレックスタイムで働く秘書ですから」と言った。


「引越し、させて貰います。
あっちの家は、俺がずっと住んでた賃貸で、
ガラクタばかりだし。
必要なもんだけ運んで、
後は処分する。
理恵のモノは、自分で選んで運んで貰って、
足りないモノを買う。
これで良いよな?」


「わっ!
池田さんのこと、
『理恵』って呼んでるんですね?」と言うと、
伊藤さんも池田さんも顔を赤らめてしまった。


「伊藤さんのことは、なんて呼んでるんですか?」と訊くと、
「まあ、良いだろう?」と、伊藤さんは更に照れてしまう。


「それと…ここから程近い処に、
私の実家もあります。
池田さんのご実家、遠かったから、
何かあったら、私の母にも連絡出来るようにしておきましょうね?」


「そこまでは…」と遠慮するので、


「私、お2人のことは、
勝手に家族と思ってますので、
言うこと、聞いてくださいね?」と言うと、
2人して「ありがとう」と頭を下げた。


「これ、間違いなく通るよ。
凄い企画書だな」と、
伊藤さんは静かに頷いていた。
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