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フレックスタイム
第12章 予期せぬ来客、そして…
目が覚めると、病室に寝かされていた。
心配そうな顔で、
翔吾さんとケンが覗き込んでいる。
「あっ!
ケンのサッカーの試合は?」
「試合よりマミーが心配で…」と、
ケンが私に抱きついて泣く。
「なんであそこでナイフを奪おうとするんだ。
危なかったよ。
左手、また結構切れてたんだよ。
頼むから、無茶しないで」と、
翔吾さんも泣いている。
そういえば、すごくズキズキしている。
「んっ…ごめんなさい。
あの人、助かったわよね?」
「うん。
百合がナイフ奪って、
すぐに止血したからね」
「良かった」
「良くないよ。
マミーがどうにかなってたら…」と、
ケンの涙が止まらない。
「だって…
目の前で自殺とかは絶対に阻止したくて…」
「あんな女、どうでも良い。
マミーが刺されたりしたら…」
「ケン。
今ね、痛くて上手く説明出来るか判らないけど、
聴いて?
マミーは、ケンのことを産んだわけではないでしょ?
それはケンも知ってることだけど、
マミーはケンのことを、
レンやシンと同じように産んだって思ってるの。
ケンも、マミーのこと、本当のお母さんって思ってくれてるわよね?」
ケンは泣きながら私にしがみついて、頷いている。
「でも、あの人…ケンのことを産んだ玲さんだって、
自分はケンのお母さんだって本当に今でもそう思っていて、
会いたかった一心で、
あんなことしちゃったんじゃないかしら?」
「マミーのこと、前も襲ったんでしょ?
手の甲の傷…。
今回だって、ダディやマミーのことを…」
「んー。
ほら、テレビとかで私のことを観て、
子供が産まれたことを知って、
私がケンのことを虐めるんじゃないかって、
心配したのかもよ?
シンデレラが継母に虐められたみたいに」
「でも、アイツに虐められてたよ?」
「それは許せないけど…
子育てが上手く出来なくてそうしちゃうお母さんも世の中には居るのよ。
それと…独りぼっちになって寂しくなったのかも。
自分にはケンしか居ないって思い込んだのかも」
「…そうだとしても、マミーを傷つけたヒトのこと、
僕は許せない」
「そうね。
マミーはケンの気持ちを一番に考えたいわ。
でも、目の前で自殺だけはさせたくなかったの。
それだけは…」
そこまで話していたら意識が遠のいてしまった。
心配そうな顔で、
翔吾さんとケンが覗き込んでいる。
「あっ!
ケンのサッカーの試合は?」
「試合よりマミーが心配で…」と、
ケンが私に抱きついて泣く。
「なんであそこでナイフを奪おうとするんだ。
危なかったよ。
左手、また結構切れてたんだよ。
頼むから、無茶しないで」と、
翔吾さんも泣いている。
そういえば、すごくズキズキしている。
「んっ…ごめんなさい。
あの人、助かったわよね?」
「うん。
百合がナイフ奪って、
すぐに止血したからね」
「良かった」
「良くないよ。
マミーがどうにかなってたら…」と、
ケンの涙が止まらない。
「だって…
目の前で自殺とかは絶対に阻止したくて…」
「あんな女、どうでも良い。
マミーが刺されたりしたら…」
「ケン。
今ね、痛くて上手く説明出来るか判らないけど、
聴いて?
マミーは、ケンのことを産んだわけではないでしょ?
それはケンも知ってることだけど、
マミーはケンのことを、
レンやシンと同じように産んだって思ってるの。
ケンも、マミーのこと、本当のお母さんって思ってくれてるわよね?」
ケンは泣きながら私にしがみついて、頷いている。
「でも、あの人…ケンのことを産んだ玲さんだって、
自分はケンのお母さんだって本当に今でもそう思っていて、
会いたかった一心で、
あんなことしちゃったんじゃないかしら?」
「マミーのこと、前も襲ったんでしょ?
手の甲の傷…。
今回だって、ダディやマミーのことを…」
「んー。
ほら、テレビとかで私のことを観て、
子供が産まれたことを知って、
私がケンのことを虐めるんじゃないかって、
心配したのかもよ?
シンデレラが継母に虐められたみたいに」
「でも、アイツに虐められてたよ?」
「それは許せないけど…
子育てが上手く出来なくてそうしちゃうお母さんも世の中には居るのよ。
それと…独りぼっちになって寂しくなったのかも。
自分にはケンしか居ないって思い込んだのかも」
「…そうだとしても、マミーを傷つけたヒトのこと、
僕は許せない」
「そうね。
マミーはケンの気持ちを一番に考えたいわ。
でも、目の前で自殺だけはさせたくなかったの。
それだけは…」
そこまで話していたら意識が遠のいてしまった。