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フレックスタイム
第1章 午前7時の女
社長からチャットの返信もないので、
チャットに私の個人携帯を入力してパソコンを落として鍵付きのデスクの引き出しに仕舞うと、
タクシーを拾ってお迎えに行った。

タクシーの中でマスクを外して、
ひとまとめにした髪のゴムを外した。
車から出て園内に入ると、
ケンが子犬のように走って来て、私に飛びつく。
そのまま、抱き上げると、結構重くて腰が抜けそうになった。

車に乗って、
「どうしよう?忙しくてダディから何処に帰るか連絡なかったの。
お家の住所、判る?」と訊いても、
「知らない」と言うので、
ひとまず、私のマンションに帰ることにした。


ケンは物珍しそうに私の部屋をぐるぐる廻って、
あちこちのドアを開けたり閉めたりする。



「ねえ、ケン?
アレルギーとか、好き嫌い、ある?」と訊いても、
「よく判らない」と言う。

卵は食べれるようだったので、
ピーナッツとかの怪しいものは避けて、
取り敢えずクッキーを焼いて、
オヤツにすることにした。


「ケンも手伝ってくれる?」と言うと、
すごく喜んでくれて、
混ぜる係をしてくれた。


「ミルクは飲める?」と訊くと、大丈夫だと言うので、
2人でミルクを飲みながらクッキーを食べた。


「何して遊ぶか決めた?」と訊くと、
「絵を描きたい」と言うので、
趣味で持っていたスケッチブックとパステルを出した。

「何の絵を描いてるか当てっこしよう!と提案したけど、
ケンの絵は難解過ぎて、
私はちっとも当てることが出来なかった。

その後、お互いの顔を描いてみることにした。

ケンはヘンテコな私を描いてくれた。
ピンクやオレンジの明るい色で、
ダイナミックに描いた後、
Lilyと書いて、にっこり笑った。

社長の顔も描いた。
何となく特徴は掴んでいるようで、
笑ってしまった。



そんなことをしていたら、
結構外が暗くなっていた。


「うーん。
お腹、空いちゃうよね?
なんか、食べようか?」と言うと、
ケンは、「ハンバーグ食べたい」と嬉しそうに言うので、
2人で近くのスーパーに買い物に行って、
手早くハンバーグとカボチャのスープを作った。

ハンバーグには甘く煮たニンジンとブロッコリーとマッシュポテトを添えると、
ケンはペロリと平らげた。


と、その時、携帯が鳴った。
知らない携帯の番号だったけど、
予想通り、社長だった。
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