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トパーズ
第16章 パリへ
パリでの最後の夜は、
セーヌ川を遊覧しながらのディナーだった。

山田くんと私からということでセッティングした。
パリらしい夕食会にしたかったからとても良かった。

デザートの後、
一人一人にプレゼントを渡しながら感謝の言葉を伝えて言った。


お母様は初めて、
「お嫁様ね?
綺麗だったわ」と静かな声でゆっくり話した。

びっくりして、お父様を見ると、
涙ぐんでいる。

「あなたは…岳人さんなの?
いつの間に大きくなったのね?」と言った。

私の手をギュッと握る山田くんの手は震えていた。


「まあ、綺麗なスカーフね?
氷のモチーフ…
私にぴったりね?」とクスクス笑った。


お揃いのイメージのネクタイを見ながら、
お父様は「ありがとう」と涙を流していた。


ホテルに戻る前、
山田くんと2人、カフェの外にあるテラス席でカフェオレを飲みながらぼんやりした。


「少しだけ…正気に戻ったのかな?」

「うん。そうかも」

「苦しいこと、すっとばして、
いきなり大人になってる岳人さんと会えたなら良いね?
それならお母様、辛くないから」

「うん」

「岳人さんの辛い分は、
私がドーンと受け止めるからね?」と言いながら、
キスをした。

「えっ?
ここ、外だよ?」

「平気よ。
みんな、キスしてるもん」と笑うと、
確かに両サイドのカップルも、
手を握りあったり、キスをしていた。


「荷造りしないとね?
その後…ベッドでキスしてね?」と言うと、
山田くんは照れた顔をする。


「日本に戻ったら婚姻届出して、
大学にも届けを出すのかな?
学生証の名前も変わるんだよね?
山田麻衣子になるのね?
なんか、不思議」


「僕、頑張らないとね?」


「頑張るって?
子作りを?」


山田くんは吹き出すように笑うと、

「違うよ。
家長として、麻衣子さんを守るのを頑張るし、
勉強も頑張るってこと」



「言ったでしょ?
隣に居てくれるだけで、
良いんだから」


そう言って、私はもう一度キスをした。
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