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トパーズ
第20章 出産はイベント!
試験が終わり、再度東京に戻った私達は、
出産に向けてどんなサポートが必要かを相談して、
新学期を迎えた。

安定期に入ったところで、
担任と学生課にも妊娠を報告した。

披露宴にも来てくださっていたので、
とても喜ぶと同時に、
「跡継ぎ、早めに出来て良かったね」と言ってくれた。

なるべくギリギリまで授業は出席するつもりだけど、
里帰り出産する予定だということも伝えた。


「成績良いし、
基本的にどの授業も出席率良いから、
無理しないように!」と言われて、
授業を取る先生にも根回ししとくと良いよとアドバイスされた。


たいして悪阻もなくて、
ニコニコ笑って過ごして、
ライブなんかもさせて頂いていると、
結構お腹も目立ってきた。


「その形だと、男の子ね?」と、
ジャズバーの奥様は自信たっぷりで言ってたりした。

本当に臨月になってしまうと、
航空会社に拠っては搭乗出来ないという話も訊いて、
横浜の叔母さま経由で叔父さまにも相談すると、
「頼りにされている」と感じてくれたのか、
「お姉さんたら、本当に頼りにならないから!」と、
世話を焼こうとされて、焦ったりもした。


岳人さんには、ギリギリまで授業に出席してもらうことにして、
一足早く帰省することにした。

岳人さんのお祖母様が「1人での移動は心配だから」と札幌まで迎えに来てくださり、
2泊ほどしていただいてからビジネスクラスで東京に戻ることにした。

「岳人さんが戻るまで、
麻衣子さんは私がお預かりしますからね?」と言って、
六花亭のお菓子などを手に2人で飛行機に乗り込んだ。


羽田にはお父様がお迎えに来てくださり、
一度荷物をピックアップする為に私のマンションに立ち寄ってから本宅に入ろうとしたら、

「必要な物は買えば良いわ。
外商さんに持ってきて貰いましょう」とお祖母様が言う。


戸惑いながらも、
それに従うことにした。
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