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トパーズ
第5章 文化祭は大騒ぎ
大嫌いな体育祭は、
放送席で過ごして華麗にスルーした私は、
文化祭の準備に余念がなかった。


やる気がないクラスの出し物を、
そのまま「ジャズ喫茶」にすることに決めた。
面倒なクラス委員を引き受けていて良かったと思った。


メイドの格好をしたいと言う、
可愛子ちゃんグループの女子に、
ホール係を頼んで、
ローテーションを組んだ。

これで、内外の女子目当てのお客さんを確保出来る。

飲み物は、家からネスプレッソのマシンとドルチェグストのマシンを持ち込む。
カップは、洗う場所と人員を考えて、
エコではないけどアスクルの紙コップを使う。
柄だけでもと、メイド隊の女子に可愛いのを選んで貰った。
フードは無しで、飲み物にロータスのビスケットを添える。



演奏する私達は、
いつもの黒服にサングラス。
私も今回は同じように黒服にサングラスにして、
クラスのメイド隊を引き立てることにした。


放送室で練習をしてたら、
物理の先生と数学の先生が聴きに来て、
「実はジャズが好きで、
サックスとクラリネットをやっている」と言うので、
「良かったらご一緒に演奏していただけませんか?」と誘うと、
凄く喜んでくださり、
文化祭用バンドに加わってくれることになった。

更に、
「ブルースが好きで…」という、
おじいちゃんの英語の先生と、
エレキギター弾きたいんだけどという化学の先生までやってきて、
ジャズじゃないけど、
ブルースバンドも加わることになった。


セットリストを作りながら、
思いもよらない人が、
音楽をやってるんだなって感じたら、
楽しくなってきた。


野外に作ったステージは、
軽音のコ中心のロック系のバンドや弾き語りのデュオとかが演奏するのはいつものことだったけど、
教室スペースで、
展示やお化け屋敷や焼きそば屋さんなんかに混じって、
ジャズ喫茶をするのは、
学校始まって以来のことだったそうだ。
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