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第6章 大切にしたい理由

前から言ってるけど、
俺、本当に麻衣子のこと、好きだよ。

多分、一目惚れだった。

具合悪くて動けない麻衣子を見かけた時も、
千載一遇のチャンスだと思って、送ったもん。

まあ、その時、
麻衣子は俺の名前も知らなかったけどな。

英語の授業、持ってるのに、
名前すら覚えて貰えてなかったんだから、
酷い話だよ。


ミラノは、
淫行教師とか、
懲戒免職になるぞと言ってたけど、
別に、そうなっても構わないと思ってるよ。

麻衣子が望んで、
セックスしたいならね。


でもさ、まだ、身体とかが充分大人になってる訳でもないし、
無理して欲望のまま、そういうことするのに、抵抗あるんだよね。

俺達はさ、
物理的にヤリたくなると、
こいつがカチカチになって勃つし、
解き放ちたい訳だけど、
女の子にとったら、
最初は気持ち良さより痛さとか怖さが先に立つし、
もっと言うなら、妊娠したらどうしようってこと、
凄く不安なわけだろう。

それ考えたら、大切にしてあげたいかなって。

キスしたり、ハグしたり、
お互いをもっと知り合おうと話をしたり、
手を繋いだりしているうちに、
自然に一つになれる日が来れば幸せなんじゃないかなって思う。

麻衣子はクリスチャンの家で育ったからさ、
結婚するまで純潔を護るってなんとなく染み付いていると思うけど、
それも良いことだと思うよ。
だって、結婚してからするセックスは、
妊娠を心配しなくて良くてさ、
子供が授かると良いなって思いながら出来るんだもん。
女性にとっては、すごく安心すると思うよ。


それにね、高校生とかでさ、
もしかして、妊娠したかもって思ったら、
誰かに相談も出来ずに、悩んでしまって、
病院にも行けなくて…ってこともあるんだよ？

俺の妹がそうだったんだ。
高校3年の時に大学生と付き合ってて、
妊娠したんだよ。
それまでさ、生理痛とかが酷くて、
よく、俺、面倒見てたんだよね。
それ、子宮とかに疾患があったらしかったけど、
単なる生理痛と思い込んでた。
子宮筋腫とかもあって、お腹がぽっこりするほどだったけど、
うち、両親は海外赴任だったし、
俺は気づいてあげれなくてさ。

その上、妊娠して、
オトコからは避妊してたから俺じゃないって言われて、
妹は病院にも行けなかった。

勿論、俺にも相談出来ずにいたんだよ。