この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
トパーズ
第6章 大切にしたい理由

ある日、妹は外出中に倒れて、
救急車で運ばれた。
子宮外妊娠で…
もっと早くに病院に行ってれば良かったかもしれなかったけど、
結局、赤ん坊は助からなかった。
妹も、なんとか助かった状況だった。
学校は、不道徳なことをして学校の名誉を傷つけたと言って、
妹を退学処分にしたよ。
それで、妹は、
退院した後、
マンションのベランダから飛び降りた。
即死ではなかったけど、
2年近く、いわゆる脳死状態で、
回復の見込みもないと言われて…
両親は泣きながら呼吸器外す書類に署名して、
そのまま静かに息を引き取ったよ。
それまでは、普通に俺も、
恋愛してたし、セックスもしてたよ。
でもさ、妹のことがあって以来、
色々なことが正直、怖くなった。
近くに居た妹すら、
助けられなかったんだ。
でもね、麻衣子に会った時、
なんて可愛い子だろうと思った。
授業中は、つまらなそうに外ばかり見てて、
でも指名すると、
あっさり綺麗な声で教科書読んで、
訳していくんだよね?
まあ、あんなに英語出来るなら、
高校の授業なんて、
目を瞑ってても出来るんだろうけど、
俺のことも教科書と同じくらい、
見てくれてなくてさ。
なんとか、俺のこと、
見てほしいと思った。
それで、俺のこと、
好きになって欲しいと思った。
でも、絶対に泣かせるようなことはしたくないし、
嫌なこともしたくないから、
時間を掛けて、
愛し合えるようになりたいと思った。
だから、一緒に寝るけど、
今はまだ、
セックスはしない。
キスはするけどね。
あ、悪い。
おっぱいも、触るな。
そういうことだ。
だから、お前ら、
絶対に麻衣子に触んなよ?
泣かせるようなこともしないでくれ。
先生はそう言うと、
私のことを抱き寄せて、キスをした。
ミラノは、鼻水を垂らしながら泣いていた。
山田くんは、下を向いて拳を握っていた。
その拳の上に涙が落ちるのが見えた。
そして、私も泣いていた。
私への深い愛情。
そして妹さんとその赤ちゃんのこと。
そのことで、自分を責めていた先生。
私はそんな先生を、
改めてギュッと抱き締めた。
救急車で運ばれた。
子宮外妊娠で…
もっと早くに病院に行ってれば良かったかもしれなかったけど、
結局、赤ん坊は助からなかった。
妹も、なんとか助かった状況だった。
学校は、不道徳なことをして学校の名誉を傷つけたと言って、
妹を退学処分にしたよ。
それで、妹は、
退院した後、
マンションのベランダから飛び降りた。
即死ではなかったけど、
2年近く、いわゆる脳死状態で、
回復の見込みもないと言われて…
両親は泣きながら呼吸器外す書類に署名して、
そのまま静かに息を引き取ったよ。
それまでは、普通に俺も、
恋愛してたし、セックスもしてたよ。
でもさ、妹のことがあって以来、
色々なことが正直、怖くなった。
近くに居た妹すら、
助けられなかったんだ。
でもね、麻衣子に会った時、
なんて可愛い子だろうと思った。
授業中は、つまらなそうに外ばかり見てて、
でも指名すると、
あっさり綺麗な声で教科書読んで、
訳していくんだよね?
まあ、あんなに英語出来るなら、
高校の授業なんて、
目を瞑ってても出来るんだろうけど、
俺のことも教科書と同じくらい、
見てくれてなくてさ。
なんとか、俺のこと、
見てほしいと思った。
それで、俺のこと、
好きになって欲しいと思った。
でも、絶対に泣かせるようなことはしたくないし、
嫌なこともしたくないから、
時間を掛けて、
愛し合えるようになりたいと思った。
だから、一緒に寝るけど、
今はまだ、
セックスはしない。
キスはするけどね。
あ、悪い。
おっぱいも、触るな。
そういうことだ。
だから、お前ら、
絶対に麻衣子に触んなよ?
泣かせるようなこともしないでくれ。
先生はそう言うと、
私のことを抱き寄せて、キスをした。
ミラノは、鼻水を垂らしながら泣いていた。
山田くんは、下を向いて拳を握っていた。
その拳の上に涙が落ちるのが見えた。
そして、私も泣いていた。
私への深い愛情。
そして妹さんとその赤ちゃんのこと。
そのことで、自分を責めていた先生。
私はそんな先生を、
改めてギュッと抱き締めた。

