この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
トパーズ
第6章 大切にしたい理由
「朝から重たい話、しちゃったな。
何か作って食べようか?」と先生が言うけど、
私は泣いてしまった顔を見られたくなくて、
先生にしがみついたままでいる。


「んー。
麻衣子、シーツ交換して洗濯機回してきてくれる?
ミラノは先に洗濯機から乾燥終わったモノ、ソファに持ってきて畳んで。
山田は俺とキッチン。コーヒー淹れて。
俺、何か作るから」と言って、
私の額と瞼にキスをして、
「ほら、顔洗っておいで。
美人さんが台無しだよ?」と笑う。


私は頷いて洗面所に先に行って顔を洗った。
目が紅くなってたけど、
冷たい水でパシャパシャと顔を洗ったら落ち着いた気持ちになった。

シーツと枕カバーを引き出しから出して、
ミラノとすれ違いながら洗面所を出ようとすると、
ミラノが「麻衣子、良かったな。黒田先生は最高だよ」と言って、
私をギュッとハグする。

「うん」と私も言いながらハグし返すと、
また涙が出てきてしまって、シーツを落としてしまう。



「おいおい。
俺の見えない処で抱き合うの禁止な?」と黒田先生が覗き込んでミラノの頭をコツンとして笑う。

「だって…」

「だってじゃない。
早く家事を片付けて、
練習するんだろ?」と笑って、キッチンに戻る黒田先生を見ながら、
ミラノと2人で笑ってしまった。


寝室のシーツ交換をして、
空っぽの洗濯機にシーツを放り込んでスイッチを入れてリビングに戻ると、
ミラノがめんどくさそうに洗濯物を畳んでいた。


「まだ終わってないの?」

「こんなの、丸めて引き出しに入れておけば良いじゃない?」

「畳み方、教えてあげる。
貸して?」と言うと、
山田くんの方が手伝ってくれて一緒に畳んでくれる。

「俺はそういうの、苦手。
食器運ぶ係、やるよ」と、
キッチンに行ってしまう。



「山田くん、器用ね。
私より綺麗に畳んでる」というと、
照れ臭そうに笑う。

「斎藤さんは、
何でも出来るよね?」

「そんなことないよ。
…山田くんは、いつまでも斎藤さんって呼ぶのね?」

「だって、山田くんって呼ばれてるし」

「そっか」と言うと、
同時に笑ってしまう。



「朝ご飯、出来たぞ」と黒田先生が声を掛けてくれて、
ミラノが運ぶ。

4人でいつもののんびりした朝食を取る。

でも、これまで以上に、
4人の距離が近づいている気持ちがした。
/250ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ