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トパーズ
第8章 それぞれの事情
4人で揃って朝食を食べた。
ミラノは驚くほど回復力が高くて、
まだ熱はあるのに、すごい食欲だった。

もしかしたら、無理して食べてたのかもしれないけど。



食事の後、コーヒーを飲んでいる時に、
黒田先生が、「ちょっと良いかな?」と話を始めた。



「今日、話をしてきて了承を得たら、
山田は俺の家に下宿することになる。
週末はこれまで通り、
麻衣子の家で練習がてら、合宿しても良いけど、
クリスマスが終わったら受験の準備をその本格的に始めることになるから、
ライブの頻度も変えていく必要もあるかもしれないな」


「えー!
ズルい。
だったら俺も黒田先生のトコに下宿したいよ」


「ミラノは別に必要ないだろう?」


「うち、兄貴が神経質でさ。
大学受験終わって、
家を出てくれたら良いけど、
そのままだったらキツいんだよね」


「キツいって?
そう言えば、遊びに行っても会ったことないかも?」


「半分、引きこもって勉強だけはしてるけどさ。
食事にも出てこないし、
楽器弾いたり、
駿が大きな声を出すと、
壁を殴るんだよね」


「あら。
だったら、お母様を守る為にも、
ミラノは家に居てあげた方が良いんじゃないかしら?」


「んー。
そっか。
そうかもしれないな。
でも、なんか良いなー」


「下宿はともかく、
別に俺の家に遊びに来てもいいぞ?」


「えー!
ズルい。
私も行きたい!」


「麻衣子はダメだよ。
男の一人暮らしの家に来るなんて、危険だぞ?」


「だって、岳人さんも居るから、
一人暮らしじゃないでしょ?
うちには来るのに、
私が行くのはダメなの?」


「ダメダメ。
男臭くて、汚いから、
入れられない」


ミラノが、
「ズルい!
岳人さんて、なんだよ?
俺、地名で呼ばれてるのに」と訳の分からないことを言うから、
なんか、笑ってしまった。


「さて、ミラノを送ってから、
山田の家に行くか。
麻衣子は留守番してるか?」


私は少しむくれたまま、
「いいもん。
家に居るから」
と言った。



黒田先生の車で、
ミラノと山田くんは送られて行った。

山田くんの家でどんな話をしたのかは判らないけど、
その日のうちに必要最低限の荷物をまとめて、
山田くんは黒田先生の家に行ったらしかった。


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