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トパーズ
第9章 予期せぬ客
お客様用のお布団に布団乾燥機を掛けながら、
家中換気をしながら全てのシーツ類を交換して洗濯した。

お風呂場も掃除してザッと拭いてから、
タオルやみんながシャワー後に脱いだ服も洗濯していった。

キッチンも掃除して、
床もザッと拭いていたら、
気持ちが段々晴れやかになってきた。

時計を見たら3時過ぎていた。

山田くんの家での話は、
順調なのかな?と思いながら、
お茶でも淹れようとしたら、
インターホンが鳴った。


モニターは暗くて何も見えなかったけど、
「お荷物のお届けです」と言う声はした。


「宅配ロッカーに入れておいてください」と答えると、

「クール便なので…」と言われたので、
エントランスのドアを開けた。


おばあちゃまが、何か、
送ってくれたのかな?

と思いながら、
チャイムが鳴ったのでドアを開けると、
赤い薔薇の花束を持った山本先生が立っていた。


「久し振りだね?
誕生日プレゼント、持ってきたんだけど」と言った。


「あの…ありがとうございます」


「ケーキもあるんだ」と言って、
箱を私に渡すと、

玄関の中に入ってドアを閉める。


ガチャン!
と大きな音がして、
ビクッとしてしまった。


「ちゃんとモニターや魚眼レンズ、
確認しないと、危ないよ?」と言われて、
私はケーキの箱を落としてしまう。


「これじゃあ、崩れちゃったかな?
食べられるかな?」と言いながら、
「一緒に食べたいな?」と続ける。


「あの…帰ってください」


「冷たいんだね?
去年の誕生日、一緒に祝えなかったから来たのに。
コーヒー淹れてくれる?
ケーキ、一緒に食べるくらい、良いでしょ?」


私は頷いて、
「どうぞ」と言ってしまった。



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