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トパーズ
第1章 出会い
「ごめん…」

唐突に山本先生は私の胸から離れて、
シャツを掻き合わせるようにしたので、
起き上がって自分でブラジャーのホックを止めて、
シャツも整えた。


先生は、少し真剣な顔で、
「ちょっと話がある」と言った。


「大学を再受験しようと準備していて、
3月まで家庭教師、休みたい」

「えっ?」

「その代わり、親友に家庭教師に来てもらうようにするから。
医学部に入り直そうと思ってて、
学費考えると、国公立じゃないと厳しいんだよね」

「そうなんですね…」

「医学部出て、医者になるから、
麻衣子ちゃん、結婚して欲しい」

「へっ?」
と間抜けな声が出てしまう。

「麻衣子ちゃん、可愛くてモテるから、
心配で仕方ないけど、
大切にしたいから、これ以上のことは我慢しようと思ってる」

…別に私は良いのにと思った。


「僕の家は母子家庭で、
金持ちって訳でもないから、
麻衣子ちゃんにプロポーズ出来るような立場になりたいんだよね」

「あの…うちも母子家庭ですよ?」

「いやいや、麻衣子ちゃんの家は金持ちでしょ?
すごいマンションに住んでて、
お母さんは外資系の会社の偉い人なんでしょ?
グランドピアノ置いてある家なんて、
なかなか見ないよ。
うちとは、雲泥の差」

「そんなこと…」

「いや、そんなこと、あるんだよ。
だから、このネックレス、
外さないでね?」と言って、
ネックレスを指でなぞって、
首筋から鎖骨にキスをした。


「お母さんにも、家庭教師、
一時的に変わって貰うことは伝えるから。
親友は、幼稚舎からずっと慶應に通ってるようなヤツで、
日本で一番大きい総合商社に就職が決まってる。
婚約者も居るから、
麻衣子ちゃんにちょっかい出すこともないだろうし」と笑った。


そして、しばらく先生とは会えなくなった。


オープンハートじゃなくて、
ティアドロップを選ぶ時点で、
なんかおかしくない?
ハートじゃなくて、涙を渡すって?

理解出来ない。

私はネックレスを外して水色の箱に入れると、
引き出しの中に入れた。

高校1年の私にプロポーズとか、
意味分からない。
6年待つとかも。

何よりも私、
そこまで山本先生のこと、
好きじゃないし、
何も知らない。


だから、このネックレスも、
身につけておくのは嫌だった。
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