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そぶりをやめて
第5章 2ヶ月
「きゃはははは!」「うける〜!!」「意外だよね〜」

ひとしきり、画面の向こうで笑い声が聞こえる。

「だから、笑えないんだよ〜」

汐里は、パソコンの前で中学時代の同級生にひたすらグチったとこだ。

吐き出せて、笑ってくれて、少し楽になる。

「それで実家にいるんだ〜」

今日は久しぶりに実家に帰ってきた。
一泊して、明日の夕方にマンションに帰ることにしている。

「別に、そりゃあさ。2人でいて、楽しいこともあるんだけどさ」

まっけーがキモいとか、ウザいとかではなくて。

休みのあいだ、ずーっと一緒にいるのは、ちょっと...。

ゴールデンウィークのあの連休の間、朝早く起こすのはやめてくれたものの。
なんだかんだと一緒に出掛けるのを提案してきたり。
汐里が見ているテレビを横で一緒に見たり。
自分のことをするワケでなく、つねに汐里のやることに参加しようとしてくる。

ベタベタしてきたり、いちゃいちゃしたい訳ではなさそうだが。
常に同じ空間にいるカンジ。


こんな緊急事態宣言とか出ない田舎でも、やっぱりあまり不要不急の外出はしないほうがいいワケだし。

別にいいんだけど。



なんというか、一人の時間が欲しい。

と思ってしまうのは、贅沢なのだろうか。


この1ヶ月もやもや考えてしまって、今日は理由を付けて実家に帰ってきた。

結婚してから、物を取りに寄ったとか以外で来ることはかなかった。
こんな風にまったり実家で過ごすのは久しぶりだ。

実家の敷地内に兄が家を建て、家族で住んでいる。
昼間は甥っこと姪っこの3人が実家に来て走り回っているが、夜は静かなものだ。

マンションの間取りと比べて、田舎の家は広すぎるぐらい。

ただし、WiFiの入り具合が悪くて、ルーターが届く範囲が狭いけど。

昔から、自分の部屋で動画再生的なことをすると繋がりにくい。
今も薄暗いキッチンに座り込んでいる。

「いいんじゃない?月イチぐらいで実家で息抜きしたら」

物理的に離れるしか方法がない。

「だよね〜」

友だちに、しかも既婚者で汐里からしたらベテランの人達にそう言って貰えると、ほんと安心する。


「で、あっちのほうはどうなの?」
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