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そぶりをやめて
第9章 160日 〜その1〜
結婚してから、汐里は確実に体重が増えた。
晩御飯を作るようになり、自分の好きな料理を作るからか。
土日の度に、どこか美味しいものを佳佑と食べに行くからか。
佳佑が作る朝ごはんが美味しいからかもしれない。

太り始める前をキチンと記憶してないから、正確には分からないが、確実に5キロ。いや、おそらく7キロは増えた。
元々が痩せていたので、それでも標準体重なほど。
自分では体に丸みが出て来たから、ちょっと痩せたほうがいいかなと思う。

だけど、佳佑はこの方がエロいって言うし。

それなら、もういいかなって気もする。


膨らみを捏ねる指が、わずかに開いた足の間でじれったい動きを繰り返す。

佳佑に体を預けるようにして、浴槽のすみっこから移動する。
広くなった場所で、そのまま体が浮かぶように腰を上げ、足を拡げて指を誘ってしまう。

「もっと、...して」
「はっ...。いいよ」

お湯の中で静かに動いていた指が、水面でいやらしい音を立ててうごめき出す。

「んあっ、...きもち、いいっんっっ」

欲しかった快感に腰がくねり、水しぶきを上げてしまう。

「...こっち、座って」

もっと触って欲しかったのに。

ぼうっとした体を引き上げられ、ジャグジーの縁に座らされた。
足を広げられ、グラついて壁にあった手すりを少し反るようにしてつかむ。
浴槽の中にいる佳佑が、その広げた足の中心に顔を近づける。

「...まって、こんな...んあっ、んんっ」

何度か指が往復したかと思うと、その膨らみに佳佑の舌が触れた。

両手で広げるようにして、凝視して確認しているのか、時間をおいてまた舌でつつくように舐める。

やめて欲しいけど、やめて欲しくない。

散々見られてきたし、十分知られてしまっていると思うけど。
やはりこの明るくて開放感のある中で見られるのは、恥ずかしい。

だけど、触って欲しくて、音を立てて舐めて、イクまで吸って欲しい。

その場所が、ひくひくと動いて、腰が震えてしまう。

「おねがい...。なめて」

楽しそうに焦らす佳佑を、にらみつける。

嬉しそうに頷いて、その場所にまた沈む。

「ああっ、あんっ、すご...イっ、イっちゃ...うぅっ」

ぴちゃぴちゃ、じゅびじゅびっ、じゅるじゅる、浴室だからかいつもより卑猥な音が響き渡る。
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