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そぶりをやめて
第9章 160日 〜その1〜
水面に寝そべるように身体を浮かべている汐里の腕を、ゆっくりと引き寄せ、佳佑がジャグジーの少し浅い場所へと座りなおす。

腰までをお湯に浸かって、濡れた肌を寄せ腕を回す。
顔が近づいて、舌を出して絡ませる。

「すごい....。あったかい...」
「うん。イイね」

お湯の中で、いつも通り動き回れない。
深く挿入したまま、汐里が腰を動かす程度。
そのもどかしさが、余計にいやらしい。
それでも動く度に跳ねる水音としぶきに、呼吸が早まる。

「っあ、...んっ、んふっ」

お湯の中で繋がっているだけで気持ちよかったはずなのに、もっとを求めて動いてしまう。
この数日で充分過ぎるほどだったはずなのに、この先を欲してしまう。

「...けいす、け...」
「ん。...なに」

お尻が揉まれるようにして広げられ、水面に持ち上がった所を佳佑が突き上げる。
そうやって工夫してみるも、お湯の中の動きではモハヤ物足りない。

「もっと、突いて、ほしっ...」
「...うん」

試行錯誤してみたものの、佳佑も動き難かったのだろう。
動きが緩まり、立ち上がって、壁にある手すりを掴む。
自らお尻を突き出して、そこへ佳佑が擦り付けてからねじ込んだ。

「...っあ、んんっ」
「っはぁ、...大丈夫?」

ゆっくりと腰が動き始めていて、汐里も腰を動かして誘う。

「っん、大丈夫、だから...」
「...っ、ちゃんと掴まってて」

その言葉と共に、強く腰を打ち付ける。
水の中では得られなかった快感が、体を駆け巡る。

「ああっ、...きもち、っん、いい...」
「っ、...俺も」

佳佑の体が近づいてきて、腕が回され指先で胸が揺れる。
すぐ近くで荒々しい吐息がして、汐里も振り返って舌を交わす。

「っんっ、ああっ、......んんんんっ」
「ああ...、くうっ」

伸び上がるようにして果てる汐里を抱きしめて、なおも佳佑の腰は止まらない。

「あああっ、ああっ...」

お風呂場に汐里の嬌声が響き渡る。
それを打ち消すかのように、濡れた肌がぶつかる音が激しくなる。

「んああっ、も、だめぇえっ、あんっ」
「っ、...ああっ。...っく」

汐里のうねり誘う奥で、佳佑が熱を放つ。

呼吸を整えながらもゆっくりと体を離すと、ワンテンポ後にそこから白いスジが太ももを伝う。
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