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世界で一番身近な女
第10章 禁欲

ハアハアと荒い呼吸をしていた紗希がゆっくりと呼吸の乱れがおさまってくる。
大の字になってグッタリしていた身体をようやく起こして、紗希はじっと大介を見つめた。

大介はというと、
枕を股間に押し当ててセックスがしたい衝動にじっと耐えていた。

「ふぅ~ん…尿道炎で禁欲っていうのは本当みたいね」

あんたが私に指一本も触れないで我慢するなんてよほどのことね
そんなことを言いながら、脱ぎ捨てたショーツを拾い上げて風呂上がりのように色気を皆無にして着衣を始めてゆく。

「で…その尿道炎って奴は三日間我慢すれば治るのね?」

「ああ、医者はそう言っていた」

「じゃあ…治ったら…遊んでくれる?」

「もちろんさ!そうでなきゃ、今、必死に耐えている意味がないだろ!」

じゃあ、治ったらめちゃくちゃ逝かせてよね

そう言って紗希は大介の頬にチュッっとキスをした。
ようやく勃起が収まりかけていたのに
その唇の感触で再びズキュンと疼きだした。

「だから!そういうのやめろっていってんだよ!!」

キャハハ…
大笑いしながら紗希は部屋を出てゆく。

「バカ姉貴め!!」

去りゆく紗希に向かって枕を思いっきり投げつけた。

姉の紗希が部屋から出てゆくタイミングで
スマホに着信音が鳴り響いた。

電話の相手は乃梨子からであった。

「もしもし」

- あ、大介くん?
体の具合はどう?担任から風邪で体調を崩して学校をしばらく休むって聞いたんだけど? -

ああ、そうだった。
アソコ以外、体の方はピンピンしているんだけど、登校して乃梨子を始めてとしてクラスの女子高生の甘ったるい香りを嗅ぐとムラムラしてきそうなので、三日間の休みを申告していた。

「ああ、体の方は少しはマシになったかな…
でも、すぐまた熱が上がっちゃうかもしれないから念のためにもう少し休むよ」

- つまんないわ…
私、大介くんがいないと他の男の子に手を出してしまいそうになるの -

「ダメだよ!!
たった三日間じゃないか!
もう少し、もう少しだけ休ませてくれよ
治ったらいっぱい抱いてやるからさ」

- 本当ね
本当にいっぱい抱いてくれるのね? -

「ああ、約束するよ」

わかった、楽しみにしてるね
そう言って聞き分けの良い子供のように
乃梨子は素直に電話を切ってくれた。

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