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世界で一番身近な女
第11章 セックス解禁
「さあ、ここが私の部屋よ」
独り暮らしなので余計な調度品もなく、
スッキリと整理された部屋…
姉の紗希の部屋のようにヌイグルミとかもなく、
悪くいえば殺風景な部屋だった。
そのど真ん中にダブルベッドが置かれている。
「あ、勘違いしないでね…男を連れ込むためにダブルベッドにしてあるんじゃないの…
私、ちょっと寝相が悪くてね、それでダブルベッドにしてあるの」
ベッドをじっと見てしまったものだから、
彼女は慌ててそんな言い訳をした。
「とりあえずソファに座って。
えっと…何か飲みます?」
階下の診察室で白衣を着ている時とは違って
彼女はまるで初めて彼氏を部屋に招いた少女のように緊張していた。
「いえ、お構い無く」
僕はバッグから駅で買ったペットボトルのコーラを取り出してテーブルに置いた。
「やだ…そんなものを飲まないでよ
コーヒーでいいかしら?今すぐ用意するわ」
そう言ってキッチンに立つものの、
男を部屋に招き入れて緊張している乙女のようにコーヒーカップを持つ手が震えているのか、やけにカチャカチャと音を立てた。
どうしてこうもキッチンに立つ女というのは色っぽいんだろう…
大介は今にも飛びかかって後ろから羽交い締めしたくなる衝動を抑えるのに必死だった。
「それよりも先生…
早く診察して完治しているかどうかの判断をしてかださいよ
でないと、僕、悶々としちゃって…」
とんでもない狼に豹変してしまいそうです
その言葉だけは口に出さず、ぐっと呑み込んだ。
「そうね、まずそれがここへ来た目的ですものね」
彼女はアルコールスプレーで手を除菌して
「じゃあ…診察してもらうわね」と大介の前にひざまずいた。